なぜあの人は楽しそうに働くのか
(単行本(ソフトカバー))
- 著者:中越 裕史
- 出版社:大和書房


40代 女性

| 自分の勤めている職場が好きで、職場全員のことを大切に思っている。だからこそ、職場のレベルを上げたいと思う。 それはとてもすばらしいことだと思います。職場の意識を変えたいと思うのも、職場を好きだから、一緒に働く人たちが大切だからですものね。 さて、こういった場合に大切なのは、「あなた自身がいかにみんなの憧れの先輩になれるか」にかかっています。 まず最初に、「もっと患者様を待たさずにすむはず」、「患者様とため口で話してはいけない」と、正しい理屈でみんなの意識を変えようと思っても、それはほぼ不可能なくらい難しいでしょう。 なぜなら、あなたの職場の人たちにも、その人たちにとっての正しい理屈があるからです。 「20年以上通ってる患者さんに、ため口をやめて敬語なんて、患者さんが冷たく感じてしまうわよ」なんて、みんな思ってるかもしれませんね。 人の行動は正しい理屈だけでは変わらないのです。 でも、あなたが率先してお手本になる良い仕事をして、それで喜んでいる患者さんがいる。 それを見た職場の人たちは、「あの人の仕事ってすごい!」と思うでしょう。 「あの人の仕事ってすごい!」、そう思ってもらえるような仕事をやり続ければ、自然とあなたのマネをする人が増えてくるでしょう。 発達心理学では「モデリング」といって、憧れの人や尊敬する人のやっていることは、大人が無理に教え込まなくても、子供が勝手にマネをします。 憧れの先輩、尊敬する先輩のいうことは、職場の人だって反発せずに聞くでしょう。 それこそ、職場の人たちが思わず感動してしまうような、患者さんが喜ぶ良い仕事を見せれば、嫌でもあなたのことを尊敬してマネをするようになるでしょう。 正しい理屈でいくら説得しようとしても、人は変わりません。人は、心、感情が動いて、初めて行動が変わるのです。 「家族は大切だから優しくしろ」といわれても、僕たちは忙しいとき、つい家族に優しくできません。 でも、僕たちは人情味あふれる家族の映画を見て感動したとき、家に帰って家族に優しくしようと思います。 「仕事に熱意を持ってやれ!」といわれても、冷めた心を自分で熱くするのは難しいです。 でも、仕事にかける熱い情熱を持った人のドキュメンタリーをテレビなどで観て感動したとき、自分も明日から良い仕事をして、熱く働きたいと思います。 人は感動したとき、心が動いたとき、何も説得しようとしなくても、勝手に良いように変わろうとするのです。 あなたの仕事への態度に感動した人たちは、きっとあなたと同じような仕事をしようとするでしょう。 職場の人たちが思わず感動してしまうような良い仕事、職場の人があなたのマネをしてしまうような良い仕事、ぜひやってみてくださいね。 そして、正しい理屈ではなく、あなたの中にある看護職への熱い思い、職場の人に伝えることができると良いですね。 |

1979年生まれ。大阪府大阪市在住。
日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー
社団法人日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー
大学卒業後、リフォーム会社、営業代理店を経て猛勉強のすえカウンセラーになる。
書籍のご紹介中越裕史先生の著作